名作
芥川龍之介:羅生門・鼻
文庫本裏表紙より引用
野生の美しい生々しさに充ち満ちている「今昔物語」の価値を発見したのは、国文学者ではなく、実に芥川その人であった。本編は、陰影に乏しい古典の中の人間心理に近代的解釈を試みることによって、自らの主題を生かした"王朝もの"の第一集。善にも悪にも徹しきれない人間の姿を描いた『羅生門』、自然なユーモアと、整った文章によって漱石に絶賛された『鼻』など、8編を納める。
羅生門・鼻【あらすじ】
この文庫本には、8編の短編小説が収められています。
- 羅生門
- 鼻
- 芋粥
- 運
- 袈裟と盛遠
- 邪宗門
- 好色
- 俊寛
「蜘蛛の糸・杜子春」と同様、全てが短いので、あらすじは割愛します。
羅生門・鼻【読書感想文】
前編短編ですが、全てが平安時代に題材を取った小説です。
今とは違う言葉遣いが随所にあり、きちんと解釈するのは難しいかも知れません。
邪宗門という作品は未完で終わっていて、その先が非常に気になります。
おそらくは魔利信乃法師と堀川の若殿様の戦いとなって、若殿様が勝つであろう事は容易に想像がつきますが、御姫様との関係がどうなるのかが想像しにくいです。
語り部が一両度『しか』見かけていないのですから、今風に言う、「結婚して末永く幸せに過ごしましたとさ」というハッピーエンドとは違う気がします。
味わいが深く、考えさせられる短編でした。
この文庫本に収められている短編を、じっくり腰を据えて読み込んでみましょう。
古めかしいですが、非常にきれいな文体が見にしみこんでくるでしょう。
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