新潮文庫の100冊:2009
川端康成:雪国
文庫本裏表紙より引用
親譲りの財産で、無為徒食の生活をしている島村は、雪深い温泉町で芸者駒子と出会う。島村は許婚者の療養費を作るため芸者になったという、駒子の一途な生き方に惹かれながらも、ゆきずりの愛以上のつながりを持とうとしない--。冷たいほどにすんだ島村の心の鏡に映される駒子の烈しい情熱を、哀しくも美しく描く。川端文学の美質が完全な開花を見せた不朽の名作である。
雪国【あらすじ】
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」というとても有名な出だしから始まります。
冬、雪の降る季節に、主人公の島村は鉄道で雪国に向かいます。
鉄道の車中では、窓に映った明らかな病人の男と一緒にいる葉子を、見ていました。
やがて、島村は目的地の駅に着き下車しますが、病人の男と葉子も同じ駅で降ります。
島村は温泉宿の駒子に再開しました。
島村と駒子は、新緑の登山季節に、山歩きをした島村が、帰りに温泉場を訪れた時から始まります。
島村は、芸者を呼びましたが、芸者の手が足りず、三味線と踊りの師匠の家にいた駒子でした。
当時駒子は19歳でした。
駒子は、島村と会った明くる日の宴席で飲み過ぎ、酔った勢いで島村の部屋に泊まりました。
それが島村と駒子の出会いでした。
冒頭の有名な言葉で始まるのは、島村の2回目の温泉旅行となります。
駒子は既に芸者となっていました。
島村が一人で昼間に散歩をすると、たむろしている芸者の中に駒子がいました。
島村は駒子に誘われるままに、住んでいる部屋に寄ってみると、踊りの師匠の家の屋根裏部屋でした。
鉄道車内で見かけた二人は師匠の息子とその愛人葉子だったことを知ります。
島村は駒子から、病人は腸結核で長くない命と聞きます。
又、島村は、按摩から、駒子は病人の許婚者で、治療費のため芸者に出たと教えられます。
島村が帰る日、師匠の息子が危篤だという報せが入りますが、駒子は死ぬところを見たくないと言って、島村を駅まで送ります。
翌年の秋、島村は再び温泉宿を訪れます。
駒子から、師匠の息子が亡くなり、師匠も亡くなったと聞きます。
島村は駒子と墓参りに行きましたが、墓地で葉子に会い、駒子の機嫌が悪くなります。
島村は、駒子の使いできた葉子と言葉を交わし、葉子を東京へ連れて行く約束をします。
島村は、冬まで温泉宿に居続けます。ある晩、映画の上映会場になっていた繭倉が火事になりました。
葉子は繭倉にいて2階から投げ出されてしまいます。
関連記事
- 芥川龍之介:羅生門・鼻
- ワルに生きるか、飢え死にするか、ニキビ面の若者は考えた・・・
- カフカ:変身
- ある朝、グレーゴル・ザムザは自分が巨大な虫に変身しているのに気付く。
- 宮部みゆき:火車
- 火車:火がもえている車。生前に悪事をした亡者をのせて地獄に運ぶという。ひのくるま。
- 太宰治:人間失格
- この主人公は自分だ、と思う人とそうでない人に、日本人は二分される。
- 芥川龍之介:蜘蛛の糸・杜子春
- けっしてふりむいてはいけない、必ず一度、そんな時がきます・・・・・・
- 夏目漱石:坊っちゃん
- 「金八先生」より熱いぞ!昔はこんな人、いたんだなぁ・・・・・・
- 川端康成:雪国
- あんたと離れるのこわいわ。だけどもう早く行っちゃいなさい。
- 夏目漱石:こころ
- 友情と恋の、どちらかを選ばなくてはならなくなったら、どうしますか・・・・・・
- 新田次郎:八甲田山死の彷徨
- 愚かだ。断罪するにはたやすい。だが、男達は懸命に自然と闘ったのだ。
- 城山三郎:硫黄島に死す
- 硫黄島玉砕。絶望的な戦場。オリンピックの英雄の壮絶な最期。
トラックバック(0)
トラックバックURL: http://ct-life.com/mt/mt-tb.cgi/3

コメントする